株式会社Melonの代表として、個人や企業、自治体などに向けたマインドフルネスプログラムを展開し、「心の扱い方をスキルとして学ぶ」文化の定着を目指す橋本大佑さん。
外資系金融機関でのキャリアを積むなかで、心の不調をきっかけに自身の内面と向き合い始めた橋本さんが、なぜ“心”に関わる会社を設立し、どのようにマインドフルネスを社会に届けようとしているのでしょうか。
前編では、橋本さんがマインドフルネスと出会ったきっかけや、株式会社Melonが提供するプログラムに込めた想い、そしてセルフケアが個人や社会にもたらす変化について伺います。また、マインドフルネスを実践するときのポイントについても教えてもらいました。
※本記事は、当社よりケンフェロール含有製品を提供し、依頼したインタビューを編集して掲載しています。
私はもともと健康オタクで、体のことには興味がありました。しかし、その内面にある「心」 にはあまり関心がなかったんですよね。普通に働いて、普通に生活していたのですが、あるきっかけでメンタルがダウンしてしまって。そのとき初めて「心ってなんだろう?」と、内面に目を向けるようになりました。心理学や哲学、宗教などについて勉強していくうちに、自分がその領域について、ほとんど何も知らなかったことに気づいたんです。

それをきっかけに「どうしたら辛い気持ちを軽くできるか」を考えるようになり、出会ったのがマインドフルネスでした。
一つは、外部環境に影響されにくくなったことです。自分で感情をコントロールできるようになって、ハッピーな状態を維持できるようになったり、対人関係が良くなった実感もありました。また、安定して仕事のパフォーマンスが出るようになったというのも感じましたね。
心の扱い方を「スキル」として、普通の人でも安心して手に取れる形にしたいと思い、株式会社Melonを創業しました。

マインドフルネスは目に見えないものなので、スピリチュアルや宗教的なイメージを持つ方もいます。それ自体を否定はしませんが、より多くの人に広めるためには、エビデンスに基づいた形で伝えることが大切だと思いました。
でも、その当時周りには、エビデンスに基づいたメソッドのような、気軽に手を伸ばせるものがなかったんです。マインドフルネスが特別な人のためのものではなく、「自分にもできるもの」「しっかり効果があるもの」として信頼してもらえれば、もっと社会に広く伝わっていくのではないかと思いました。
株式会社Melonでは、法人、個人、自治体・学校向けなど、幅広い対象にマインドフルネスプログラムを展開しています。根本にあるのは、心の扱い方を「スキル」として学んでもらうことです。

例えば、学校では勉強の仕方、会社ではビジネススキルを学びますよね。しかし、その土台となる「心の扱い方」を学ぶ機会はほとんどありません。
集中力もアンガーマネジメントも、人間関係も、リーダーシップも、全ては心が土台にあります。そして、心の扱い方も、練習すれば誰でもできるようになる「スキル」だと考えています。
わたしたちは、アプリのような手軽さで、かつ信頼できるプログラムを用意することで、継続的にマインドフルネスというスキルを練習してもらえるプラットフォームを展開しています。
「心」の扱い方を学ぶというのは、 全員に必要なスキルだと思います。生きていると誰しも必ず「しんどい」瞬間が訪れます。そんなときに、方法の一つとしてマインドフルネスを思い出してもらえたら嬉しいです。

ビジネスだけでなく、学校教育の場でも学んでほしいと思います。また、子育て中の方、介護が必要な方、そういった方をケアをする立場(ケアラー)の方たちにとっても必要なスキルなので、自治体とも連携しながら、それぞれの場にあったプログラムを社会実装していきたいと思っています。
お風呂に入るのも、手を洗うのも、マインドフルネスも、全てセルフケアです。心のセルフケアを自分自身でできるようになれば、誰かにやってもらわなくても良い状態を維持できるようになりますよね。セルフケアのスキルを持っていると、ストレスにも対処しやすくなるし、集中力も上がります。

マインドフルネスは、マイナスを減らすだけではなくて、ポジティブに自分の成長や、自分が目指す人生に近づくことができるためのスキルだと語る橋本さん。

より良い社会に必要なことの一つは、お互いを認め合うことだと思います。しかし、他人を認めるのは、自分自身が整っていなければ難しい。自分がハッピーな状態になってはじめて他人にも優しくなれる。結果としてお互いの多様性を認め合える社会に近づくのではないかと思います。
マインドフルネスは「今」に意識を向ける方法ですが、あまり難しく考えずに、まずは気軽にやっていただきたいです。1分間、目をつむって呼吸に意識を向けて集中してみてください。

呼吸だけでなく、視覚や聴覚、嗅覚、味覚に意識を向けてみるのも良いですね。五感に集中することは、お風呂の中でも、歩いている時でも、食事中でもできます。
そういった「マインドフルな瞬間」が日常の中で増えれば増えるほど、充実した時間になっていくと思います。

呼吸というのは不思議なもので、私たちは絶えず呼吸をしていて、止めれば命に関わるほど重要なのに、普段は意識を向けることはほとんどありません。だからこそ、マインドフルネスの練習では「呼吸を観察する」というやり方をします。
このときに重要なのは、呼吸を“コントロールする”のではなく、“ただ観察する”ということです。呼吸を観察していると、不思議と「自分は今ここに生きているんだ」という実感が湧いてくることがあります。当たり前すぎて見過ごしていた呼吸という行為に意識を向けることで、自分の存在や、生きているという事実に気づくことができる。これがマインドフルネスの基本であり、その入り口となるのが「呼吸」です。
「思いついたときにやる」としてもなかなか習慣化が難しいと思いますので、ルーティン化がおすすめです。例えば「朝起きたら椅子に座ってやる」「通勤電車の中で10分やる」など、時間と場所を決めると、継続しやすいと思います。ぜひ毎日に取り入れてみてください。

外資系投資銀行や資産運用会社にて15年のキャリアを積む。心の不調をきっかけにマインドフルネスと出会い、2019年に株式会社Melonを創業。科学的なアプローチに基づいたマインドフルネスのプログラムを開発し、法人研修・個人向けプログラム・自治体や教育機関向けサービスなど、多方面にわたり提供する。初心者にも取り組みやすく、継続しやすいマインドフルネスプログラムの普及に取り組んでいる。