( さん ) ( ) で起こす未知なるエネルギー

チカラ・インタビュー ~ Field Talks ~
  1. ホーム
  2. チカラ・インタビュー ~ Field Talks ~ 板橋ザンギエフ さん 前編:最後に勝敗を分ける「見抜く力」とは?
2026/03/05

板橋ザンギエフ さん 前編:最後に勝敗を分ける「見抜く力」とは?

世界中で人気も市場規模も急拡大しているeスポーツ。板橋ザンギエフさんは格闘ゲームでのめざましい活躍で、日本のeスポーツ界を黎明期から牽引してきたスタープレーヤーです。
そんな板ザンさんに格闘ゲームの勝敗を分ける要素や、対戦中の思考、緊張のマネジメント方法など、興味深いことをお話しいただきました。

※本記事は、当社よりケンフェロール含有製品を提供し、依頼したインタビューを編集して掲載しています。

 
コミュニティに魅了され、やがてプロゲーマーに

―板ザンさんが格闘ゲームに出会ったきっかけを教えてください。

出会いはスーパーファミコンです。『ストリートファイターII』をはじめとした格闘ゲームに夢中になりました。さらにのめり込んだのが大学時代です。ゲームセンターの存在が大きかったですね。

当時は格闘ゲームブームの黎明期で自分が強くなって地元にライバルがいなくなると、より強いプレーヤーが集まるゲームセンターに行くという風潮がありました。そんなゲームセンターには年齢も職業もばらばらのゲームだけでつながったコミュニティがあって、自分もその一員になれたことで、世界がパッと広がったんですよね。

それ以来、ずっと格闘ゲームにはまり続けています。

―大学時代は趣味としてのゲームだったと思いますが、どのようにプロゲーマーになったのでしょうか?

2012年、ちょうど「プロゲーマー」という言葉が出始めたころに、アメリカのゲーミングデバイスメーカーがスポンサーについてくれました。でも、当時はゲームだけで食べていける環境ではなかったです。

昼はシステムエンジニアとして働き、夜帰ってからゲームを練習して、時々大会に遠征する生活でした。ゲームとエンジニアの仕事の比率は1対9くらいでしたね。

その後、2016年に現在のチーム「DetonatioN FocusMe(注:加入当時は「DetonatioN Gaming」)」に加入したことで、ようやくゲーム一本で生活できるようになりました。

 
格闘ゲームで最後に勝敗を分ける「見抜く力」

―国内外の大会で結果を残し続けている板ザンさんにぜひお伺いしたいのが、格闘ゲームの勝敗を最終的に分ける要素です。

格闘ゲームは勝敗を分けるポイントがたくさんあるんです。対戦相手の特徴はもちろん、ゲームのタイトルやバージョン、使用するキャラクターに会場の雰囲気まで、あらゆる要素が絡み合って勝敗が決まるので、その中から何が今この瞬間の一番のポイントなのかを見抜く力が大事ですね。

対戦中の一瞬の判断が勝敗を分ける中、自身のその判断を瞬時にアクションに反映できるよう設計された、板ザンさん特注のコントローラー。

例えば、対戦中の相手のちょっとした動きがポイントになることもあります。勝負を仕掛けてくるかわからない状態は、とても戦いづらいですが、相手が一時停止を何度も使っているとしたら、勝負を仕掛けてこないことが多いんです。相手の選択肢が減ったと見抜いた状態なので、対戦を有利に進めることができます。

こうした今見抜くべきポイントをしっかりと見抜く力、つまり分析力や判断力が最終的には勝敗を分ける大きな要因になっていると思います。

 
ゲームをプレーすることで集中力を養える

―分析力や判断力を高めるには、まず集中力が必要になりそうです。

今、自分がメインでプレーしている『ストリートファイター6』は、集中力がとにかく必要なゲームなんですよ。対戦時に集中力を上げることは、かなり意識していますね。

Aという事象に注意を向けているとき、Bという新たな事象が出てくると、Aを忘れがちなんですけど、集中力が高まっていると、Aを常に意識しながら、Bにも目を向けて、Aが来た!ってときに即座に対応できるんです。言ってみれば、これも分析や判断ですね。

自分は対戦中にすごく汗をかくんですよ。集中力を高めながら、分析や判断をしているので、たぶんエネルギーをたくさん使っているのだと思います。自分以外にも汗をかくプレーヤーが結構いるので、エネルギーをたくさん使う競技なんでしょうね。

―集中力を高めるトレーニングもしているのですか?

集中力のためだけにやっているわけではないですが、ゲームをプレーすることでゲームはもちろんゲーム以外でも発揮できる集中力を養えていると感じています。個人的な感想ですが、若いeスポーツのプレーヤーも集中力が高い人が多いんですよ。

『ストリートファイター6』にはトレーニングモードという特定の局面を再現して繰り返し練習できるモードがあって、これが特に集中力の向上に役立っていると感じますね。

 
対戦中は冷静と興奮が共存

―激しく見える格闘ゲームですが、対戦中の板ザンさんは冷静なのでしょうか?

冷静ですけど、興奮状態でもある、そんなイメージですね。両方必要だと思っています。

ここぞの場面では、気合いが入ってないとダメですね。腹に力を入れて、ガッと気合いを入れつつも、やっぱり冷静に判断しなきゃいけない。だから、冷静と興奮は自分の中では相反するものではないんです。

頭の中でいくつもの思考が走っている感じですね。格闘ゲームは自分で自分の司令塔にもならないといけないですし。チームゲームなら全体を見て指示を出すプレーヤーがいて、それ以外のプレーヤーが与えられた役割だけに集中することもありますが、格闘ゲームは一人なので、目の前のことに全力で対処しながら、一段上の目線で戦術を考えたりもするんです。

 
緊張のマネジメント方法

―対戦のとき、緊張はするのでしょうか?

緊張はしますね。大会に向けた準備、例えば対戦相手のキャラクター対策などを納得いくまで準備できたとします。で、いざ大会で対戦!ってなると、やっぱり緊張するんですよ(笑)。

どうしたって、緊張はするらしいんですよね。だから緊張しないようにするとか、緊張から目を背けるのではなくて、緊張することをしっかりと想定しておきます。そうすれば「やべ、緊張してる」って、パニックになることはないですから。

集中して、分析や判断をしたり、冷静と興奮を行き来したり、緊張をマネジメントしたり、こうしたマインドの部分で勝利の確率を高めていくのは、格闘ゲームの醍醐味の一つだと思いますね。

プロゲーマー
板橋ザンギエフ さん

2012年にアメリカのゲーミングデバイスメーカーとスポンサー契約を結び、プロ格闘ゲーマーとしての活動を開始。2016年にDetonatioN Gaming(現:DetonatioN FocusMe)と契約し、格闘ゲームを中心とした大会出場のほか、ゲームタイトルのプロモーションにも尽力し、精力的に活動を続けている。
「EVO」をはじめとした複数の世界大会で優秀な結果を残しており、『ストリートファイターV』の世界大会「CAPCOM CUP 2018」で準優勝、「EVO JAPAN 2020」で5位に入るなど、現役プレーヤーとして最前線で活躍中。「板ザン語録」といわれる独特な語感を持つ言葉を使うことでも知られ、多くのファンを魅了し続けている。

板橋ザンギエフ さん
後編:引き出しの多さと「本番力」
投稿の報告
「chikara:if チカラ・イフ」内において、利用規約に違反する疑いがある投稿を発見された場合は、こちらより該当する理由を選択の上報告ください。
該当する理由を選択してください。
キャンセル  
投稿の報告
通信に失敗しました。恐れ入りますがしばらくたってからやり直してください。
閉じる
ご協力ありがとうございました
※報告者情報、報告内容については個人情報保護方針にて保護され、公開されることはありません。
注意事項
ご連絡に事務局が個別にお答えすることはありません。
ご連絡いただいた内容は、利用規約に照らし合わせて確認を行います。
ご連絡をいただいても違反が認められない場合には、対応・処理を実施しない場合もあります。
閉じる